• 検索結果がありません。

【意見募集時の資料】 つくば市低炭素(建物・街区)ガイドライン(案) つくば市 | 意見募集を終了した案件

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "【意見募集時の資料】 つくば市低炭素(建物・街区)ガイドライン(案) つくば市 | 意見募集を終了した案件"

Copied!
34
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)
(2)

街区の低炭素対策の基本的な考え方

1.

街区の低炭素対策の必要性 (1)

地球温暖化対策(温室効果ガス削減)や持続可能で安全,快適,かつ魅力的な地域を実現する ためには,建物単体の低炭素対策だけではなく,面的な広がりを持った街区での取組が重要です。街区 で低炭素対策に取り組むことにより,地域エネルギーの活用や機器の共同利用による効率化等,さらな

る省エネルギー効果やCO2削減効果が期待されます。

地域づくりの観点からは,例えばコンパクトシティやエネルギーの面的利用は,低炭素化の他にも,生 活インフラ整備やエネルギー利用の効率化,それに伴う都市管理コストの削減,防災性の向上,無秩 序な開発の抑止,地域活性化等,様々な利点があります。

建物単体等個別対策のCO2削減効果に加え,街区単位で低炭素対策を導入することで,次のよう

な効果が期待されます。

街区単位で低炭素対策を導入するメリット

・地域の自然資源や 地域エネルギーの活用

地域に賦存する自然資源等をエネルギーとして活用することや,地域 のエネルギーインフラを活用することによって,エネルギー消費量の削減効 果が期待されます。

・機器の効率的な運用が 可能

・コスト低減

建物単体の取り組みに加え,街区単位で低炭素対策に取り組むこと によって,機器の高効率的な運用や,機器導入の導入コスト低減等の 効果が期待されます。

・エネルギーの安定供給 ・エネルギーの平準化

エネルギーの利用形態に合わせて,エネルギーの供給量等を最適管 理することによって,エネルギー使用量を削減することが期待されます。

特に,エネルギー使用量の多い時間帯に,建物間や街区内外でエネ ルギーを融通する等,エネルギーの受給管理行うことで,効率的なエネ ルギー利用が可能となり,エネルギー消費量の削減にもつながります。

街区内でエネルギー機器(コージェネレーション,太陽光発電等)を 共有化してエネルギー利用を行うことで,平時の低炭素化とともに災害 時におけるエネルギー利用が可能となります。

・多様な主体の参加を 促す効果

街区単位で低炭素対策を導入することにより,地域の住民や企業,

研究機関,行政,NPO 等の多様な主体の参加を促す効果が期待さ

れます。

街区の低炭素対策の視点 (2)

街区では,CO2 削減の観点のみならず,地域経済の活性化や地域の魅力向上につながるよう,長

期的に活力のある持続可能な地域づくりを目指すために,建物単体に対する低炭素対策に加えて,次

の6つの視点で低炭素対策の普及促進を図ります。街区の評価に関しては,CASBEE 街区,LEED

-NBによる客観的な評価を行うことを推奨します。

第2章

街区の低炭素対策

建物単体の 低炭素対策 (第1章)

エネルギーの

効率的な利用 低炭素交通の導入 ヒートアイランド現象の緩和

先導的な取組

・活動の推進 タウンマネジメント (CASBEE,LEED街区の評価)

(3)

街区の低炭素対策として推奨する取組 (3)

街区では,建物単体に対する低炭素対策に加え,「エネルギーの効率的な利用」,「低炭素交通の 導入」,「ヒートアイランド現象の緩和」,「先導的な取組・活動の推進」,「タウンマネジメント」,「街区 の認証」の6つの取組を推奨します。

・街区の環境性能を客観的に評価(見える化)し,高い環境性能を有する街区であることを公

にPRするためにもCASBEE-街区やLEED-ND等による評価を推奨します。

街区の環境性能の見える化,街区の環境性能のPR 街区の評価

・街区内の全ての建物について,第1章の「建物単体の低炭素化に向けた基準・取組」を推 奨しています。

戸建住宅・集合住宅・非住宅・複合建築物に対する取組 建物単体の低炭素対策

・街区におけるエネルギーマネジメントや良好な環境の創出,街区の価値の維持・向上,良好な コミュニティの形成,災害に強く安全・安心で,持続可能な地域づくりを目指したタウンマネジメ ントを推奨します。

持続可能な街区づくり,街区の魅力向上 タウンマネジメント

・市内の研究教育機関や企業等が有する最先端の知見・技術を活かし,低炭素対策の実証実 験や技術開発など先導的な取組・活動を推奨します。

最先端の低炭素対策,研究機関と多様な主体の連携・協働 先導的な取組・活動の推進

・緑化等による地表面被覆の改善,緑陰等による気温上昇の抑制など,植物や水,風を活用

した,冷房等のエネルギーの抑制によるCO2排出量の削減等につながる取組を推奨します。

外構・地表面への配慮,風の道・クールスポットの創出 ヒートアイランド現象の緩和

・EV等の低炭素車の充電インフラの整備や,災害時にEVの電気を活用できるV2Hの整備,

自転車や低炭素車を用いた低炭素交通シェアリグシステムの導入等を推奨します。 低炭素交通の導入

・街区内のエネルギーを面的に管理・融通することで,建物単体での取組よりさらに効果的にエネ ルギー消費量を削減する取組を推奨します。

(4)

つくば

SMILe

街区の認定について

2.

街区認定の基本的な考え方 (1)

つくば市では,環境モデル都市として,低炭素社会づくりを牽引する先導的かつ優れた街区を普及推

進するために,市が推奨する低炭素対策について一定以上取組んだ街区を「つくば SMILe 街区」として

認定し,街区の環境性能や魅力を発信するとともに事業者※等の取り組みを広くPRします。

市が推奨する低炭素対策は多岐に渡るとともに,つくば市内の研究機関・企業等とも連携して,先進 的な街区を計画・建設することを想定しているため,本ガイドラインは,街区を計画する事業者が本ガイド ラインを活用することを目的に策定いたしました。

事業者から提案いただく街区の計画が,本ガイドラインの趣旨に沿った計画であるかを市が確認するとと もに,市と事業者が低炭素対策を導入した先進的な街区の実現に向けて協議するために,事前相談や 事前協議等を行います。

※「事業者」には,公共団体等の公的機関も含みます。

街区の基本的な考え方 (2)

一般的に「街区」は,道路に囲まれた区画(ブロック)を指しますが,本ガイドラインでは「開発事業に

より共通の空間特性を帯びる一定規模※以上の一団の区域」を指します。なお,複数の事業者が連携し

て一体的な街区を開発することも含まれます。

(※一定規模:本ガイドラインでは,開発面積が2,000㎡以上または,開発区域内の建物棟数が 10

棟以上を想定していますが,事業者の提案を踏まえて「街区」としての妥当性を判断いたします。)

開発区域

(街区) 公園

敷地

(5)

認定の時期,流れ (3)

基本的には,事業者が提案する街区の事業計画を評価し,認定するという流れですが,事業が完 了している既存の街区についても要件を満たしていれば認定を受けることは可能です。また,認定証の交 付や市のホームページ等で認定した街区事について公表する時期については,事業者と相談のうえ,より

PR効果の高い時期に実施します。(街区認定の流れにつきましては,第3章をご覧ください。)

つくばSMILe街区の認定の活用について (4)

市は街区の事業計画及び取組を評価し,市が推奨する先進的な街区であることを証明する認定証 (証書,ステッカー,プレート等)を発行します。

事業者が提案した事業計画は,街区認定後,市のホームページで公表します。

事業者は,街区認定の認定証を販売促進ツールや広告等に活用しても良いものとします。

街区認定のランク及び評価の目安

街区の認定は,次頁の「街区認定の要件」を一定以上満たしているか,3段階で評価します。

GOLD

(市内外に先駆けた 先進的な街区)

SILVER (市を代表する

先進的な街区)

BRONZE

(一定以上環境に 配慮した街区)

Ⅰ 建物の低炭素対策 必須 必須 必須

Ⅱ エネルギーの効率的な利用 必須+A1つ以上 必須+A1つ以上 必須 Ⅲ 低炭素交通の導入 必須+A 必須 必須

Ⅳ ヒートアイランド現象の緩和 必須+A2つ以上 必須+A2つ以上 必須+A1つ以上

Ⅴ 先導的な取組・活動の推進 必須+A 必須+A 必須+A

Ⅵ タウンマネジメント (※事業者の提案項目) (※右の内容は例示)

A3つ以上 A3つ以上 A2つ以上

Ⅶ 街区の評価 1つ以上を推奨 ― ―

Ⅱ~Ⅶ S3つ以上 S1つ以上 ―

(6)

街区認定の要件

3.

認定を受ける街区の事業計画について,次の表の低炭素対策を踏まえた提案を求めます。

低炭素対策項目 低炭素対策メニュー 概要 難易 解説掲載 ページ

Ⅰ 建物の低炭素対策 Ⅰ-① 省エネかつ低炭素な建物

街区内の全ての建物が,第1章のレベル2(推奨する 基準)を満たしていること(詳細は第1章を参照) (※戸建住宅においては,ZEHだけではなくゼロエネ

相当の住宅も可とする。)

必須 第1章

Ⅱ エ ネ ル ギ ーの効率的な 利用

ⅰ エネルギーマネジメント

Ⅱ-ⅰ-① (入居後)エネルギー把握及び分析

街区内のエネルギーデータを把握し,分析のための協 力を行う。

街区内のエネルギー種別ごとの消費量や年間二酸化 炭素排出量等をつくば市に報告する。

必須 p50

Ⅱ-ⅰ-② 街区エネルギー・マネジメント・システム( CEMS)

街区内のエネルギー利用状況を把握し,エネルギーの

見える化,エネルギーの適正利用を行う。 A p51

ⅱ エ ネ ル ギ ー融通

Ⅱ-ⅱ-① 建物間のエネルギー融通

建物間でエネルギーを融通したり,熱源設備を共同利 用することで,効率的なエネルギー利用を行う。

(例:常用のコージェネレーションシステム) S p51

Ⅱ-ⅱ-② 街区内外のエネルギー融

街区内外の住宅間,住宅と事業所間等においてエネ ルギーを融通し,エネルギー需要のピークカットを行う。

(例:バーチャルパワープラント) S p52

ⅲ 自然エネルギー等の有効活用

Ⅱ-ⅲ-① 再生可能エネルギーの活用

街区内の共用施設等において,再生可能エネルギー の導入・活用を行う。

(例)街灯の小型風力発電,集会所の屋根の太陽光発電 等,合計で10kW以上かつ自家消費とする。

A p53

Ⅱ-ⅲ-② 未利用エネルギーの活用

街区内の共用施設等において,地中熱等の未利用エ ネルギー利用を行う。

地中熱ヒートポンプを設置する場合,エネルギー消費 効率(COP)が3.0以上とする。

S p54

ⅳ 既存エネルギーインフラの活用 Ⅱ-ⅳ-① 地域熱供給からのエネルギー供給

地域熱供給からのエネルギー供給を行う。

(熱供給地域で新しく街区を計画する場合は,地域熱供 給からのエネルギー供給について検討を必ず行い,検討結 果を報告する)

S p55

Ⅲ 低炭素交通の導入

Ⅲ-① EV充電設備の導入

環境負荷の少ないEV・PHV等の環境配慮型の自動

車を普及促進するため,街区内の共用施設等におい て,充電設備を整備する。

(戸建住宅のみの街区等,共用施設がない場合 は,全戸に充電設備を導入でも可)

必須 p57

Ⅲ-② 災害 時等における EV・ PHVの活用

EV・PHV を災害時の非常用電源として活用可能なシ

ステム(V2H)を導入する。(街区内の共用施設への

導入も可とする) A p58 Ⅲ-③ 低炭素交通シェアリングシステムの構築 自転車や環境配慮型の自動車(EV,超小型EV 等)を

用いた低炭素交通シェアリグシステムを導入する。 S p58

Ⅳ ヒートアイランド現象の緩 和 ⅰ

外構・地表 面への配慮

Ⅳ-ⅰ-① 地上部の緑化 ・街区内における緑化に積極的に取り組む。

・街区内における緑化率の最低限度を20%とする。 必須 p59

Ⅳ-ⅰ-② 地表面からの暑熱緩和

・街区内地表面からの暑熱環境を緩和する舗装材の 採用。(保水性舗装,透水性舗装,遮熱舗装等) ・計画地内地表面の10%以上で対策を実施

A p59

Ⅳ-ⅰ-③ 屋上緑化・壁面緑化(戸建除く)

建築物屋上部における緑化率を20%以上とする。

なお,屋上緑化の緑化率は地区内の緑化率に含める ことができる。

(認定の評価対象は屋上緑化とし、壁面緑化の基準 は定めないが壁面緑化も推奨する。)

A p60 必須項目:認定の対象となる街区は,必ず取り組んでください。

表の見方

+α評価項目:前頁の「街区認定のランク及び評価の目安」の表を参考に,

(7)

Ⅳ ヒートアイランド現象の緩 和 ⅱ

風の道・クー ルスポットの 創出

Ⅳ-ⅱ-① 風の道に配慮した通路,緑地等の配置 緑化したオープンスペースや街路樹等を適正に配置して,風の通り道を確保する。 必須 p60

Ⅳ-ⅱ-② 風の道に配慮した建築物の配置 建築物の形状,建物間の間隔等に配慮して,風の通り道を確保する。 A p61

Ⅴ 先 導 的 な取組・活動 の推進

ⅰ エコ活動

Ⅴ-ⅰ-① つくば環境スタイルサポーターズへの加入

街区の開発事業者が,つくば環境スタイルサポーターズ へ加入し,CO2削減を目指した様々なエコプログラムへ

の参加・協力を行う。 必須 p62

Ⅴ-ⅰ-②

つくば環境スタイル“SMILe”へ

の協力・参画(事業者からの 提案)

上記以外で,「つくば環境スタイル“SMILe”」に掲げて

いる取組への参加・協力に関する提案を行う。 (例:コミュニティ道路化の促進,超小型モビリティ, 環境教育イベント,リサイクル促進等)

A p63

ⅱ 先 導 的 な取組・研究

Ⅴ-ⅱ-① 実証実験等の先進性の高い取組等の提案

街区を拠点・対象とした,先導的な研究・取組を推進 するため,実証実験等の先進性の高い取組等の提案

を行う。 S p63

Ⅴ-ⅱ-② つくば市内研究機関との連携プロジェクト提案

つくば市内研究機関と連携した低炭素対策に寄与する プロジェクト(建築計画,外構計画,データ解析等) を提案するとともに,つくば市内外のモデルとなる先進 的な街区づくりにチャレンジする。

※実施したプロジェクトは,論文発表や学術ジャーナル への掲載等,公表を行うこと。

S p63

Ⅵ タウンマネジメント(※事業者の提案項目) (※右の内容は例示)

Ⅵ-① マネジメント運営の仕組みづくり

【タウンマネジメントの組織づくり】 ・自治組織の発足

・マネジメント会社の設立 等 【独自のルールづくり】

・街区のルールを定めた独自のガイドラインの 運用 等

【資金づくり】

・市民ファンドの管理運営

A p63

Ⅵ-② 低炭素化 例

【エネルギーマネジメント】

・街区の共用エリアに設置したデジタルサイネー ジで,街区内のエネルギー消費量を定期 的に更新・表示

・街路灯や商業施設灯の一括管理 ・CEMSやHEMS等を活用した省エネアドバ

イス 等

A p64

Ⅵ-③ 景観形成・維持 例 【つくば市景観協定の認可取得】・街区全体で調和のとれた継続的な景観誘

導のあり方を検討 A p64

Ⅵ-④ 安心安全な暮らしのサポート

【防災・災害対策】

・災害時に街区内の居住者が協力し合う共 助の仕組み,防災備品の備蓄

・地域での防災活動の仕組みづくり 【セキュリティ・見守りサービス】

・ICT(情報通信技術)やHEMS等を活用

した居住者の見守りサービスの導入

A p65

Ⅵ-⑤ コミュニティ・地域交流 例

・街区内の居住者が交流できるイベントの企 画・運営

・ICTを活用した住民相互の情報交換ツールの

導入・活用

A p65

Ⅵ-⑥ ブランディング・魅力発信 例 ・地域資源や「エコ」「低炭素」等の特色を活用したブランディング・魅力発信 A p65

Ⅵ-⑦ 暮らしのサポート 例

・暮らしや住まいの情報提供と相談体制等のサ ポート機能

・つくば市で暮らし続けるために必要なライフスタ イル,ライフステージに応じたリフォームやリノベ ーション等の支援

・既存の集合住宅や空き家等を良質なストック 住宅として有効活用した住み替え支援

A p65

Ⅶ 街区の評価 Ⅶ-①

CASBEE-街区 ■「CASBEE-街区」の認証取得を検討する。 S p66

(8)

街区認定の要件の解説

4.

Ⅰ.建物単体の低炭素化

街区内の建物は全て,本ガイドライン「第1章 建物の低炭素対策」のレベル2の要件を満たしてくださ

い。※戸建住宅においては,『ZEH』だけではなくゼロエネ相当の住宅も可とします。

Ⅱ.エネルギーの効率的な利用 ⅰ.エネルギーマネジメント

①エネルギー把握及び分析

つくば市では,つくば環境スタイル“SMILe”(つくば市環境モデル都市行動計画)で掲げている CO2

削減目標の達成状況等を把握するため,また,街区内での取組状況の確認や成果を把握するため,

街区の年間のエネルギー別消費量及びCO2排出量の報告を求めます。

下記に示す報告様式を参考に,ご報告ください。

1.エネルギーの月別の使用量・発電量

(平成○○年4月~平成○○年3月の期間に使用したエネルギー)

エネルギー種別 電気使用量 ガス使用量 再生可能エネルギー等による発電量 その他

単位 MWh/kWh/月 ○㎥/月 ○kWh/月 ○MWh/月 平成○年4月

平成○年5月

平成○年2月

平成○年3月

年間合計

2.エネルギー消費削減量

基準一次エネルギー消費量 MJ/年

年間一次エネルギー消費量 MJ/年

年間一次エネルギー消費削減量 MJ/年

3.年間のCO2排出量

CO2排出削減量 t-CO2/年

必須項目 必須項目

(9)

②街区エネルギー・マネジメント・システム(CEMS)

CEMS を導入し,街区内の電力供給と電力需要の管理や電力融通による電力需給の最適化,非

常時の電力供給をサポートする等の取組を実施してください。

ⅱ.エネルギー融通

①建物間のエネルギー融通

建物間でエネルギー(電気や熱)を融通したり,熱源設備を共同利用する等効率的なエネルギー利 用にチャレンジしてください。

太陽熱+CGS排熱を活用した建物間熱融通の例

CEMSとは,Community Energy Management Systemの略で,HEMSやBEMSを含めた地

域全体のエネルギーを管理するシステムのことです。

CEMSイメージ

難易度A

難易度S

参考:建物間のエネルギー融通について

参考:CEMSについて

オフィスで使いきれない休日の太陽熱や

平日のCGS 排熱を道路を挟んで隣接

するホテルに供給し,給湯余熱に活用

発展

太陽熱を近隣の福祉施設へ供給し余った 太陽熱をエネルギーセンターで活用

太陽熱の不足分をCGS排熱で補足 ホテル

オフィス

福祉施設

福祉施設

オフィス オフィス

エネルギー センター

(10)

②街区内外のエネルギー融通(バーチャルパワープラント等)

街区内外の住宅間,住宅と事業所間等においてエネルギーを融通し,エネルギー需要のピークカットを 行う等,バーチャルパワープラント等のエネルギー融通システムの導入にチャレンジしてください。

バーチャルパワープラントとは

バーチャルパワープラント(Virtual Power Plant 以下VPP)とは,点在する小規模な再エネ発電や

蓄電池,燃料電池等の設備と,電力の需要を管理するネットワーク・システムをまとめて制御することです。

複数の小規模発電設備やシステム等を,あたかも 1 つの発電所のようにまとめて機能させることから「仮

想発電所」と呼ばれます。1つ1つが小規模でも,束ねてマネジメントすることで大規模な発電設備に匹敵

する電力となり,効率的に需給バランスを最適化させる技術として注目を集めています。

つくば市内のバーチャルパワープラントの事例

平成28年10月に,市内の分譲地「スマートハイムシティ研究学園」で積水化学工業株式会社が居住

者と東京電力パワーグリッド株式会社の協力のもと,バーチャルパワープラント(仮想発電所)の実証試験

を開始しました。エネルギー自給自足型スマートハイム(大容量 PV+蓄電池+HEMS搭載)20棟と,

積水化学つくば事業所の電力需給を EMS(エネルギー・マネジメント・システム)※2で統合・制御し,既

存配電網を使用して実証試験地全体の電力利用状況に合わせ,20 棟に設置した蓄電池を用い,住

宅間,住宅と事業所間で電力をシェアします。

実証実験は,積水化学が開発したエネルギー管理システム「タウン・エネルギー・マネジメントシステム

(TEMS)」で各住宅の蓄電池をネットワーク化し,蓄電池にためた太陽光発電電力を無駄なく活用でき

る仕組みの構築・運用を目指します。

難易度S

参考:市内のバーチャルパワープラントの事例

(11)

ⅲ.自然エネルギー等の有効活用 ①再生可能エネルギーの活用

低炭素社会実現に向け,街区内の共用施設等において,再生可能エネルギーの導入・活用を実施 してください。なお,発電に関しては,自家消費を前提とします。

再生可能エネルギーとは

再生可能エネルギーとは,法律※「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」と

して,太陽光,風力,水力,地熱,太陽熱,大気中の熱その他の自然界に存する熱,バイオマスが 規定されています。再生可能エネルギーは,資源が枯渇せず繰り返し使え,発電時や熱利用時に地球 温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出しない優れたエネルギーです。

※エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促

進に関する法律 (引用:経済産業省資源エネルギー庁ホームページ)

新エネルギーの種類

再生可能エネルギーのうち,技術的に実用化段階に達しつつあるが,経済性の面での制約から普及 が十分でないもので,石油代替エネルギーの導入を図るために特に国として支援が必要なものを新エネ ルギーといいます。

難易度A

参考:再生可能エネルギーとは

太陽光発電 太陽熱利用 風力発電 中小規模水力発電

雪氷熱利用 地熱発電 温度差熱利用 バイオマス発電

(12)

②未利用エネルギーの活用

地中熱,排熱等の未利用エネルギーの導入にチャレンジしてください。

地中熱ヒートポンプを設置する場合は,エネルギー消費効率の成績係数(COP※)が3.0以上となる

ようにしてください。

※成績係数(Coefficient Of Performance):エアコン,冷凍機等のエネルギー消費効率を表す指標の一つで,消 費エネルギーに対する施される冷房,または暖房の比率として計算される無次元の数値です。この数値が大きいほど,定 格条件におけるエネルギー消費効率がよいと言えます。(参考:公益社団法人 日本冷凍空調学会ホームページ)

一般的に「未利用エネルギー」とは,今まで利用されてこなかったエネルギーの総称です。

未利用エネルギーは,高温都市排熱,低温都市愛熱,温度差エネルギーの3タイプに分類でき ます。つくば市では,未利用エネルギーの中でも,地中熱利用の導入が有効と考えられます。

参考:未利用エネルギー

難易度S

地中熱利用について

近年,地中熱が注目されており,つくば市のまちづくりでも 地中熱の活用が期待されます。

地中熱は「地熱」とは異なります。

地熱は,地球内部のマグマなどの熱源を用いるもので,

発生源は火山帯の下の地下2,000m~3,000mに存在し

ます。

一方,地中熱は地下数 10~100m程度の深さの温度

を利用するものです。この深さの温度は,年間を通じて 15

度前後と安定しており,そこにチューブを埋めて水を循環さ せ,冷暖房の熱源として使います。

地中は温度が一定しているため,水を冷やしたり温めたり するエネルギーが少なくて済むので,エネルギー消費量を大 幅に抑えられます。

(参考:ローカーボン地域づくり・まちづくり研究会監修「ローカーボンまちづくりマニュアル」2015年4月)

成績係数(COP)の算出方法

地中熱利用ヒートポンプによる省エネルギー効果を示す指標として,採排熱の熱エネルギーを消費

電力で除した成績係数(COP)があります。成績係数の値が大きいほど省エネルギー効果が高いと

評価されます。

成績係数(COP)

消費電力(kWh)

採排熱量(kWh)

採排熱量(ヒートアイランド緩和効果)の算出方法

採熱量(冷房の場合は排熱量)は,以下の式で算出できます。

採排熱量(kWh)

60×L×ρ×(T1-T2)×c×t

T1:熱媒体入口温度(℃),T:熱媒体出口温度(℃),L:熱媒体循環量(L/min),

ρ:熱媒体密度(㎏/L)(水の場合1.0),c:熱媒体の比熱(kJ/㎏・K)(水の場合4.19),

t:運転時間(hr)

(13)

ⅳ.既存エネルギーインフラの活用 ①地域熱供給からのエネルギー供給

地域熱供給からのエネルギー供給にチャレンジしてください。

つくば市の都心地区(吾妻,竹園,天久保)には,地域導管(蒸気管・冷水管)を収めた共同 溝が既に整備されおり,筑波都市整備株式会社により地域内の建物へ熱供給が行われています。この 熱供給地域で新しく街区を計画する場合は,地域熱供給からのエネルギー供給について検討を必ず行 い,検討結果を報告してください。

難易度S

地域熱供給とは

地域熱供給(地域冷暖房)は,冷水や温水等を一箇所でまとめて製造し,供給するシステムで

す。”まとめて”製造・供給することによって省エネルギーや省CO2など様々なメリットを実現します。

建物別の冷暖房との違い ■建物別冷暖房

建物ごとに冷暖房・給湯を行う方式で,ビルの屋上や窓にエアコン の屋外機が設置されています。

建物ごとに冷暖房・供給設備を設置するのでエネルギーや設備のた めのスペースがより多く必要となります。

■地域熱供給(地域冷暖房)方式

複数の建物に対して,一箇所にまとめた冷暖房・給湯設備で製造した冷・温水等を供給するシス テムです。設備を一箇所にまとめ,供給しますのでエネルギーを効率的に使えます。またスペースに無 駄が生じません。

(引用・出典:一般社団法人 日本熱供給事業協会ホームページ)

(14)

つくば市内の既存インフラ(熱供給,共同溝)

筑波研究学園都市の都心地区には,総延長約7.4kmの共同溝が地中に埋め込まれています。

筑波都市整備株式会社が共同溝に収容された地域導管(蒸気・冷水管)を通じ,熱供給地域 内の建物へ冷暖房に活用するための熱を供給しています。

改正法による登録 (旧法による事業許可)

平成28年4月1日 (昭和56年12月11日) 供給開始 昭和58年8月1日 熱供給事業を営む地域 茨城県つくば市吾妻,

竹園,天久保

地域面積 360,000m²

(平成27年3月31日時点)

延床面積 309,792m²

(平成27年3月31日時点) (写真出典・参考:一般社団法人 日本熱供給事業協会ホームページ)

筑波研究学園都市・都心地区の既存インフラ(地域熱供給,共同溝) (『つくば分散型エネルギーインフラ事業化可能性調査 成果報告書』(平成28年2月)及び

筑波都市整備株式会社ホームページの図を参考に作成)

(15)

Ⅲ.低炭素交通の導入 ①EV充電設備の導入

環境負荷の少ない EV・PHV 等の環境配慮型の自動車を普及促進するため,街区内の共用施設

(集会所等)等において,充電設備を整備してください。

(戸建住宅のみの街区等,共用施設がない場合は,全戸に充電設備を設置してください。)

充電設備の種類

設備は大きく普通充電設備と急速充電設備の二つに分かれます。普通充電設備は100Vコンセント,

200Vコンセント,ポール型普通充電器(200V)に大別できます。

充電設備 の種類

普通充電

急速充電 コンセント

(ケーブルなし)

ポール型 (ケーブル付)

100V 200V 200V

想定される 充電場所 (例)

プライベート 戸建住宅・マンション,ビル,屋外駐車場等 マンション,ビル,屋外駐車場等 (ごく限定的)-

パブリック カーディーラー,コンビニ,病院,商業施設,時

間貸し駐車場等

道の駅,ガソリンスタ

ンド,高速道路 SA,

カーディーラー,商業 施設等

充電時間

航続距離

160km 約14時間 約7時間 約30分

航続距離

80km 約8時間 約4時間 約15分

充電設備(コンセント型普通充電設備)のイメージ

参考:EV充電設備について

必須項目

(参考:経済産業省・国土交通省「電気自動車・プラグインハイブリッド自動車のための充電設備設置にあたってのガイドブック」2012年12月)

スタンドタイプ

充電位置と建物が離れている場合

(16)

②災害時等におけるEV・PHVの活用

EV・PHVを災害時の非常用電源として活用可能なシステムV2H等を導入してください。

(街区内の共用施設への導入も可とします。)

③低炭素交通シェアリングシステムの構築

自転車や環境配慮型の自動車(EV,超小型 EV 等)を用いた,低炭素交通シェアリグシステムの

導入にチャレンジしてください。

UDCK(柏の葉)のマルチ交通シェアリング「いろんな 乗り物"街乗り!"シェアリング」

柏の葉キャンパスでは,2011年6月から2016年1月まで,電動バイク・電気自動車等をシャア

するマルチ交通シェアリングシステムの実証実験を実施しました。

2016年3月より柏の葉キャンパスエリアのポート・ゲートスクエアにおいて新たに「カレコ・カーシェアリン

グクラブ」によるカーシェアリングを導入することとなりました。 V2Hとは

Vehicle to Homeとは,電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド自動車(PHV),燃料電

池車(FCV)などの自動車が蓄電池に蓄えた電力を家庭用電力として利用することを指します。

難易度S

難易度A

参考:V2Hについて

参考:低炭素交通シェアリングシステムの事例

(17)

Ⅳ.ヒートアイランド現象の緩和 ⅰ.外構・地表面への配慮

①地上部の緑化

・街区内における緑化に積極的に取り組んでください。 【定量的な基準】

・街区内における緑化率の最低限度を20%とします。

②地表面からの暑熱緩和

街区内地表面からの暑熱環境を緩和する舗装材(保水性,透水性,遮熱性舗装等)を採用して ください。

計画地内の地表面の10%以上で対策を実施してください。

必須項目

難易度A

参考:透水性,保水性,遮熱性舗装について

透水性舗装

保水性舗装

遮熱性舗装

・雨水を地中に還元する 舗装

・水循環環境の保全 (街路樹育成) ・雨水の流出を抑制

・舗装の空隙に保水材を 充填し,それに吸収さ れた水が蒸発散する際 の気化熱によって路面 温度を低減する舗装

・路面の温度を下げる ・ヒートアイランド現象の緩和

・ヒートアイランド現象の 緩和

(18)

③屋上緑化・壁面緑化(戸建除く)

建築物の表面温度上昇を抑制するため,街区内にある集会所等の共有施設や商業施設等の屋上・

壁面を緑化してください。建築物の屋上部における緑化率を 20%以上としてください。なお,屋上緑化の

緑化率は地区内の緑化率に含めることができます。

(壁面緑化の基準は定めません。認定の評価対象は屋上緑化とします。)

ⅱ.風の道・クールスポットの創出

①風の道に配慮した通路,緑地等の配置

緑化したオープンスペースや街路樹等を適正に配置して,風の通り道を確保してください。

難易度A

難易度A

新ダイビル 堂島の杜(第15回 日本経済新聞社賞:屋上緑化部門)

参考:屋上緑化・壁面緑化の事例

屋上の芝生園庭,千住寿幼稚園(第14回 審査委員会特別賞:屋上緑化部門)

(出典:公益財団法人都市緑化機構ホームページ「屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール」)

参考:緑化したオープンスペースの創出事例

ミリカ・テラス(大阪府吹田市)

(出典:大阪府「第8回おおさか 優良緑化賞受賞事例集」)

(19)

②風の道に配慮した建築物の配置

建築物の形状,建物間の間隔,公園の配置等に配慮して,風の通り道を確保してください。

難易度A

参考:風の道に配慮した建築物の配置事例

(出典:気候変動適応情報プラットフォーム ホームページ)

エムスマートシティ熊谷(埼玉県熊谷市)の街区レイアウト

(20)

Ⅴ.先導的な取組・活動の推進 ⅰ.エコ活動

①つくば環境スタイルサポーターズへの加入

街区の開発事業者が,つくば環境スタイルサポーターズへ加入し,CO2削減を目指した様々なエコプロ

グラムへの参加・協力を実施してください。

必須項目

つくば環境スタイルサポーターズとは

つくば環境スタイルサポーターズ(以下,サポーターズ)は,『つくば環境スタイル SMILe』に掲げ

た,人の生活に起因するCO2の削減と,低炭素社会を目指し,市民・企業等・大学・行政など,オ

ールつくばで取り組むための組織です。

サポーターズになれる方

【個人会員】・・・10歳(小学4年生)以上

・つくば市民の方,もしくは,つくば市へ通勤,通学している方 ・つくば市外の方で,つくばが好きな方

【事業所等会員】

・つくば市内の企業及び個人経営事務所 ・つくば市内の学校,幼稚園及び保育所

・市内で活動するNPO法人,その他市内の団体及び自治会等

サポーターズポイント

平成26年4月から,個人会員の方を対象としたポイント制度が始まりました。

ポイントの対象となるプログラムに参加して,貯まったポイント数に応じて景品等と交換できます。

ポイントプログラム

参考:つくば環境スタイルサポーターズ

100ポイント 200ポイント

サポーターズの集い グリーンカーテンコンテストへの参加

筑波山自然環境教育事業[年5回実施] エコ通勤ウィークへの参加 [年2回実施]

会員限定エコクッキング[年2回実施] 電力見える化実験への参加

次世代エネルギーパーク巡り[年1回実施] 600ポイント

小野川探検隊・桜川探検隊[夏休み期間中] 個人用太陽光発電データ提供

[平成26年4月以降の発電量1年分のデータを提供]

エコプロダクツ展見学会[12月]

20ポイント

その他 ,ポイント対象プログラムをご用意し,

随時お知らせいたします。

つくばフェスティバル[6 月],まつりつくば[8

月],サイエンスコラボ[11 月]でのサポーター

(21)

②つくば環境スタイル“SMILe”への協力・参画(事業者からの提案)

「3.街区認定の要件」に記載されている取組以外で,「つくば環境スタイル“SMILe”」に掲げている

取組への参加・協力に関して提案し,実施してください。

(例:コミュニティ道路化の促進,超小型モビリティ,環境教育イベント,リサイクル促進等)

※「つくば環境スタイル“SMILe”」に掲げる取組ついては,本ガイドラインp8 又は,つくば市のホームペー

ジでご確認ください。

ⅱ.先導的な取組・研究

①実証実験等の先進性の高い取組等の提案

街区を拠点・対象とした,先導的な研究・取組を推進するため,実証実験等の先進性の高い取組を 推奨します。事業者だけではなく,行政や研究機関等「公・民・学の連携」によって市民参加型の社会実 験を繰り返しながら,最先端の技術・サービス・システムを街区内に実装していく,先進的な街区づくりに チャレンジしてください。

②つくば市内研究機関との連携プロジェクト提案

つくば市内研究機関と連携した低炭素対策に寄与するプロジェクト(建築計画,外構計画,データ 解析等)を提案するとともに,つくば市内外のモデルとなる先進的な街区づくりにチャレンジしてください。

※研究機関と連携して実施したプロジェクトは,知見の共有・活用のため,論文発表や学術ジャーナ ルへの掲載等,必ず公表してください。

Ⅵ.タウンマネジメント

街区完成後も持続可能な低炭素なくらしを醸成・発展させていくために,タウンマネジメントが必要です。

タウンマネジメントの取組について,下記の①~⑦の内容は例示であり,事業者からのよりよい提案を求めます。

①マネジメント運営の仕組みづくり

街区内のタウンマネジメントを機能させるためには,組織づくりや独自のルールづくり,運営していくための 資金づくり等が必要になります。タウンマネジメントを運営する仕組みづくりを提案してください。

難易度A

難易度S

難易度S

難易度A

タウンマネジメントの組織づくり ・自治組織の発足

・マネジメント会社の設立 など

独自のルールづくり

・街区のルールを定めた独自のガイドラインの運用 など

資金づくり

・市民ファンドの管理運営 など

(22)

②低炭素化

街区の低炭素化を実現させるため,居住者や入居者等と取り組む街区内のエネルギーをマネジメントする仕 組みづくりを提案してください。

③景観形成・維持

街区全体で調和のとれた良好な景観の形成を図り,継続的に維持するために,つくば市の景観協定 の認可取得を実施してください。

難易度A

難易度A

・「Ⅱ-ⅰ」の取組の実施(エネルギー把握及び分析,CEMS等の運営)

・街区の共用エリアに設置したデジタルサイネージで,街区内のエネルギー消費量を定期的に更新・表示 ・街路灯や商業施設灯の一括管理

・CEMSやHEMS等を活用した省エネアドバイス など

例:エネルギーマネジメント

景観協定とは

景観法に基づき,景観計画区域内(つくば市は,全域が景観計画区域です。)の一団の土地につい て,土地所有者等の全員の合意により,当該土地の区域における良好な景観の形成に関して締結する 協定のことをいいます。

景観協定では,建築物の形態意匠,敷地,位置,規模,用途等の基準や緑化に関する事項,屋 外広告物の基準など幅広く定めることができます。

つくば市内の景観協定の認可事例 参考:景観協定について

葛城C43戸建街区景観協定

【協定の概要】

名 称:葛城C43戸建街区景観協定

区 域:つくば市葛城一体型特定土地区画整理事業 C43街区2号・3号

区域面積:27,930.80平方メートル

協定事項:各宅地における建築物の用途・形態意匠 ・色彩,緑化,協定緑地,協定樹木等 に関する事項

協定期間:15年(廃止の合意がなければ,さらに15年 更新する。)

協定者(土地所有者):大和ハウス工業株式会社 及び積水ハウス株式会社 認 可 日:平成21年1月30日

ウッドユータウンつくば竹園三丁目景観協定

【協定の概要】

名 称:ウッドユータウンつくば竹園三丁目景観協定 区 域:つくば市竹園三丁目8番2

区域面積:4,786.46平方メートル

協定事項:各宅地における建築物の用途・形態意匠 ・色彩,緑化等に関する事項

協定期間:10年(廃止の合意がなければ,さらに10年 更新する。)

協定者(土地所有者):トヨタウッドユーホーム株式会社 認可日:平成25年8月27日

スマ・エコシティつくば研究学園景観協定

【協定の概要】

名 称:スマ・エコシティつくば研究学園景観協定 区 域:つくば市葛城一体型特定土地区画整理事業

C43街区1号外 区域面積:51,420.46平方メートル

協定事項:各宅地における建築物の形態意匠,敷地, 屋外広告物,緑化の位置及び保全等に関 する事項

協定期間:15年(廃止の合意がなければ,さらに15年 更新する。)

協定者(土地所有者):大和ハウス工業株式会社 認 可 日:平成25年11月19日

ソシエルみどりのイーストリア景観協定

【協定の概要】

名 称:ソシエルみどりのイーストリア景観協定 区 域:つくば市みどりの二丁目18番1 区域面積:37,083.37平方メートル

協定事項:建築物,工作物,緑化,屋外広告物, その他良好な景観の形成に関する事項 協定期間:10年(廃止の合意がなければ,さらに10年

更新する。)

協定者(土地所有者):ミサワホーム株式会社,積水ハ ウス株式会社,パナホーム株式会社,大和ハウス工業株 式会社つくば支社,茨城セキスイハイム株式会社及び住 友林業株式会社

(23)

④安心・安全な暮らしのサポート

非常時のための備えや,平常時のセキュリティの強化等,街区内の安心・安全な暮らしをサポートする 仕組みづくりを提案してください。

⑤コミュニティ・地域交流

街区に住む人やお店,企業,周辺地域の人々等が交流できる場の創出(ハード)や交流できるイベ ントの企画・運営等ソフト面での仕組みづくり等を提案してください。

⑥ブランディング・魅力発信

街区内の定住人口増加や経済成長等を目指し,街区のブランディングや魅力創出・発信の仕組みづ くりを提案してください。

⑦暮らしのサポート

持続可能な街区を目指すため,街区内に住む人が長く住み続けられるための暮らしにまつわるサポート の提案をしてください。

難易度A

難易度A

難易度A

難易度A 非常時への備え(防災・災害対策)

・災害時に街区内の居住者が協力し合う共助の仕組み,防災備品の備蓄

・地域での防災活動の仕組みづくり など

平常時のセキュリティの強化

・ICT(情報通信技術)やHEMSなどを活用した居住者の見守りサービスの導入

・見守りカメラ,照明,人の巡回など防犯のためのサービスの導入

・防犯配慮型プランニング など

例:安心・安全な暮らしのサポート

コミュニティスペース,コミュニティ施設の創出(ハード) ・街区の住人が集まれる集会所やコミュニティ施設の創出

・多様な団体の活動拠点となり,街区内のみんなが使える(シェア・共有できる)場所・施設の創出

・イベント等が開催できる多目的スペースの創出 など

地域交流イベントの企画・運営や情報発信(ソフト) ・街区内の居住者が交流できるイベントの企画・運営

・ICTを活用した住民相互の情報交換ツールの導入・活用 など

例:コミュニティ・地域交流

・地域資源や「エコ」「低炭素」などの特色を活用したブランディング・魅力発信 など

例:ブランディング・魅力発信

・暮らしや住まいの情報提供と相談体制などのサポート機能

・つくば市で暮らし続けるために必要なライフスタイル,ライフステージに応じたリフォームやリノベーションなど の支援

・既存の集合住宅や空き家などを良質なストック住宅として有効活用した住み替え支援 など

(24)

Ⅶ.街区の評価

①CASBEE-街区

「CASBEE-街区」の評価取得にチャレンジしてください。

難易度S

「CASBEE-街区」とは⇒「CASBEE-まちづくり」の改訂版にあたります

CASBEE-街区は,開発事業者等が自己評価として利用することを基本としていますが,特に評

価結果の信頼性や透明性を担保する必要がある場面での利用を想定し,一般財団法人建築環 境・省エネルギー機構がその内容を審査し,評価結果の的確性を認証する制度として設けられたもの

が,CASBEE街区評価認証制度です。

認証を受けたプロジェクトには,認証書のほか認証票(認証マーク)が発行され,当該街区が高 い環境性能を有することを公にアピールすることができます。

仮想境界の基本的な考え方

CASBEE-街区は評価の方法論や枠組み

についても従来の CASBEE-建築の考え方を

継承しています。即ち,評価されるべき面的 整備プロジェクトに仮想境界を設定し,この

仮想境界内部の環境品質(QUD)と,仮

想境界の外側に対する環境負荷(LUD)と

いう両側面から評価します。

評価方法

Q(環境品質)とL(環境負荷)をそれぞれ別個に評価・採点します。QUD(街区に関わる環境

品質)は,環境,社会,経済のトリプルボトムラインに対応した3分類の大項目(QUD1~QUD3)

で構成され,LUD(街区における環境負荷)は,低炭素化の努力程度で表します。対象区域の評

価結果は,それらの分野毎の得点をバーチャートやレーダーチャートで多角的に示します。更に全項目

を下式のように総合化して,街区に関わる環境効率(BEEUD)に指標化します。

CASBEE-街区の認証機関

(一財)建築環境・省エネルギー機構(IBEC)

※CASBEE-街区の認証は,IBEC以外の認証機関では実施していません。

CASBEE-街区の取得事例

・2009年 6月 越谷レイクタウン(埼玉県越谷市) Sランク取得

・2012年 12月 豊洲3-2街区(東京都江東区) Sランク取得

・2014年 5月 船橋スマートシェア・タウン(千葉県船橋市) Sランク取得

・2014年 7月 FujisawaSST(神奈川県藤沢市) Sランク取得

(上記全て CASBEE-まちづくり2007版による評価)

引用・出典:一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構 CASBEE評価認証ホームページ

参考:「CASBEE-街区」について

街区に関わる環境効率(BEEUD)

街区における環境負荷(LUD)

街区に関わる環境品質(QUD)

(25)

②LEED-ND(近隣開発,街づくり)

「LEED-ND」の評価取得にチャレンジしてください。

難易度S

「LEED」とは

LEED は,米国のグリーンビルディング協会(USGBC)が運営する環境性能認証制度で,環境

配慮型の建物と敷地利用の牽引を意味する「Leadership in Energy and Environmental

Design」の頭文字をとって名付けられています。同制度は,環境配慮型の建物や敷地利用が評価

対象で,環境性能を様々な視点から評価するため,「BD+C(建築設計および建設)」「ID+C

(インテリア設計および建設)」「O+M(既存ビルの運用とメンテナンス)」「ND(近隣開発)」などの

分野に分け,それぞれを「サーティファイド(標準認証)」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の4ランクで

格付けしています。運営母体のある米国では,取得による税制面への優遇などもあり,これまでに

26,000 件以上の案件が認証を取得しています。その流れは米国から世界へと拡がり,現在,160

ヵ国以上で登録が行われ,全世界で33,000件近くの案件が認証を受けています。一方,日本でも

年々登録数は増加し,2016 年8 月の時点で,81件が認証を受けています。国内では大規模な

取り組みを要する ND(近隣開発)などはまだ少ないものの,ここ数年で数多くのオフィスビルや商業施

設などの認証取得が拡がり,標準的な環境認証になりつつあります。

(引用:The LEEDR certification trademark is owned by the U.S. Green Building Council and is used with permission.)

「LEED-ND」とは

LEED-NDの「ND」とは,「Neighborhood Development」の頭文字で,「近隣開発,街づく

り分野」のことです。複合的なエリア開発の計画段階から設計・施工までを対象に,「計画認証」「完 成後認証」の二段階で行われます。

評価は,規定項目(生態系への配慮,交通,地産地消,歩いて楽しい街,建物の省エネ・創エ

ネ性能など)で点数化され格付けが行われます。

国内での「LEED-ND」認証取得事例

・2014年 9月 二子玉川ライズ地区(東京都世田谷区) ゴールド予備認証取得

・2015年 11月 二子玉川ライズ地区(東京都世田谷区) ゴールド認証取得

・2016年 11月 柏の葉スマートシティ(千葉県柏市) プラチナ認証取得

参考:「LEED-ND」について

二子玉川ライズ地区の主な評価ポイント

①田園都市線,大井町線,各種バスとの良好な交通アク セス網を確保していること

②安全で快適な歩行者空間(リボンストリート)を形成し, 高密度でコンパクトな開発をしていること

③商業,オフィス,公共施設や多くの住戸パターンを持つ住 宅を集積させ,さまざまな年代の人々が多様な目的で集 う,複合機能都市を整備していること

④生物多様性を評価する「JHEP認証」で最高ランクAAAを 取得するなど生態系の保全に取り組んでいること

⑤インフラ整備や建物において資源の保全やエネルギーの高 効率化などの環境配慮に取り組んでいること

⑥二子玉川ライズ・タワーオフィスにおいて,2015年8月に

「LEED NC(新築ビル部門)」において,国内4例目と

なるゴールド認証を取得していること

柏の葉スマートシティの主な評価ポイント (計画認証)

・公・民・学連携による先進的 な街づくり

・好立地で実現した自動車に 依存しない街

・柏の葉エリアならではの革新的 な取り組み

・生態系が保全された自然豊か な公園が隣接

(26)
(27)
(28)

建物・街区の認定の流れ

1.

建物の認定の流れ (1)

①新築の建物の場合

第3章

ガイドラインの活用に向けて

STEP1

計画・設計

段階

●認定を受けるレベルの要件を満たしてください。 (レベルごとの要件は第1章をご覧ください。)

●「計画・設計」の内容がガイドラインの要件を満たしているか 確認してください。

STEP2

BELS

の申請

(性能評価)

●BELS(建築物省エネルギー性能評価制度)の評価機関へ

評価申請を行い,評価書を受け取ってください。

※BELSの評価書には,ZEB又はZEH,及び住宅の「ゼロエネ

相当」についても併せて表示してください。

STEP3

建物認定の

申請

●申請者は,申請書にBELSの評価書等を添えて,つくば市へ

建物認定の申請を行ってください。

市への事前相談

●本ガイドラインの内容や建物の低炭素対策に対する事前相談を受け付けています。

STEP4

認定書の

交付

●市が本ガイドラインに基づき,認定のための審査を実施します。 ●審査の結果,ガイドラインで示している要件を満たしていると認

められた場合,建物の認定書を交付します。

つくば環境スタイル

サポーターズへの

加入

●戸建住宅の場合:申請者は,つくば環境スタイルサポーター ズへ加入してください。

●集合住宅の場合:申請者は,入居者につくば環境スタイル サポーターズへの加入を勧めてください。

●非住宅の場合:申請者は,つくば環境スタイルサポーターズ へ加入してください。

●複合建築物の場合:申請者は,つくば環境スタイルサポータ ーズへ加入してください。また,住宅部分への入居者につくば 環境スタイルサポーターズへの加入を勧めてください。

認定後

認定された建物は,その旨を建築物や広告等に表示できるほか,

(29)

②既存の建物の場合

STEP1

確認

●申請者及び認定対象の建物が本ガイドラインのレベルごとの 要件を満たしているか確認してください。

要件を満たしてい

る場合

STEP3

建物認定の

申請

●申請者(建築主等)は,申請書にBELSの評価書等を添え

てつくば市へ建物認定の申請を行ってください。

要件を満たしてい

ない場合

STEP2

要件を満たす

(改修等)

【例えば・・・】 ●建物性能の向上

・一次エネルギー消費量の削減 ・外皮性能の向上

・ZEH又はZEB化

●HEMSの導入

●BELS 評価機関への評価申請及び評

価書の取得

●つくば環境スタイルサポーターズへの加入

STEP4

認定書の

交付

●市が本ガイドラインに基づき,認定のための審査を実施します。 ●審査の結果,ガイドラインで示している基準・要件を満たしてい

れば建物の認定書を交付します。

注:建物の種類により,基準・要件が異なります。

市への事前相談

●本ガイドラインの内容や建物の低炭素対策に対する事前相談を受け付けています。

(30)

街区の認定の流れ (2)

①新規開発の街区の場合

事業者 つくば市 (仮称)認定審査委員会

開発計画

事前協議・事前相談※

ガイドライン,街区認 定の仕組みを紹介

(環境課)

街区認定の可能性を精査

(事業者+環境課)

街区認定の可能性有

街区認定用の 事業計画作成

(※認定後 公開)

提出 書類審査

(環境課)

プレゼン (事業者)

プレゼンテーション審査

・認定する街区として妥当な 計画かどうか審査・確認 ・技術的な助言,情報提供

市長に推薦

街区認定・ 認定書の交付

(つくば市長)

つくば市と協働で

・まちづくり

・PR(まちびらきのプレスリリースや

ホームページで公表等)

・実証実験等の実施 ・事業計画の公表

②事業完了の報告

事業計画どおりの計画を実 施したか,認定審査委員 会に報告 等

報告

審査・確認

・街区の要件を満たしているかどう か審査・確認

注:要件を満たさない等,問題 がある場合は,認定ランクの 降格や認定を取り消す場合 があります。

街区認定後の流れ

①事業の進捗報告

事業完了まで毎年,

進捗状況を市に報告 確認

報告

③街区の実績報告

年間二酸化炭素排出量 などを報告 (街区完成後3~5年の

期間,毎年報告)

確認 報告

※このほか,「つくば市開発指導要 綱」等に基づく開発事業事前協

議を併せて進めてください。

所要期間の目安

(3週間) 所要期間の目安(4週間)

(31)

②既存の街区の場合

事前相談等について

2.

事前相談 (1)

本ガイドラインに対するお問合わせや,ガイドラインの要件を満たした建物及び街区の認定等に関しては,事前 相談を広く受け付けていますので,ご活用ください。

つくば市 生活環境部 環境課

TEL:029-883-1111(代表)

お問合わせ 窓口

事業者 つくば市 (仮称)認定審査委員会

街区認定用の 街区概要書作成

(※認定後 公開)

提出 (環境課)書類審査 (事業者)プレゼン

プレゼンテーション審査

・認定する街区として妥当な 内容かどうか審査・確認 ・技術的な助言,情報提供

市長に推薦

街区認定・ 認定書の交付

(つくば市長)

街区認定後の流れ

つくば市と協働で

・まちづくり ・PR

・実証実験等の実施 ・事業計画の公表

街区の実績報告

年間二酸化炭素排出量 などを報告 (街区完成後3~5年の

期間,毎年報告)

確認

報告

協議・相談

ガイドライン,街区認定 の仕組みを紹介

(環境課) 街区認定の可能性を精査

(事業者+環境課)

街区認定の可能性有

所要期間の目安

(3週間) 所要期間の目安

(4週間)

(32)

参考資料:つくば市低炭素(建物・街区)ガイドライン策定委員会

委員名簿

氏 名 所 属 備考

松 橋 啓 介 国立環境研究所 社会環境システム研究センター 環境政策研究室 室長 委員長

三 浦 尚 志 建築研究所 環境研究グループ 主任研究員

宮 武 宏 之 UR都市機構 首都圏ニュータウン本部 茨城業務部 部長

加 藤 茂 茨城県住宅協会 協会事務局 常務理事

西 部 周 志 NTT都市開発株式会社

住宅事業本部 分譲事業部 事業開発担当 第1部 第2グループ

統括マネージャー

石 井 順 一 大和ハウス工業株式会社 つくば支社 住宅事業部 事業部長

山 口 一 也 茨城セキスイハイム株式会社 資産活用部 部長

浅 野 修 一 茨城県 企画部 つくば地域振興課 副参事

神 部 匡 毅 つくば市 科学技術振興部長

長 島 芳 行 つくば市 まちづくり推進部長

(順不同・敬称略)

(33)
(34)

参照

関連したドキュメント

健康人の基本的条件として,快食,快眠ならび に快便の三原則が必須と言われている.しかし

KINAN RACING TEAM / キナンレーシングチーム SHIMANO RACING TEAM / シマノレーシングチーム MATRIX POWERTAG / マトリックスパワータグ NASU BLASEN /

平成 28 年度については、介助の必要な入居者 3 名が亡くなりました。三人について

水素濃度 3%以上かつ酸素濃度 4%以上(可燃限界:水素濃度 4%以上かつ酸素

上であることの確認書 1式 必須 ○ 中小企業等の所有が二分の一以上であることを確認 する様式です。. 所有等割合計算書

ALPS 処理水の海洋放出に 必要な設備等の設計及び運 用は、関係者の方々のご意 見等を伺いつつ、政府方針

LUNA 上に図、表、数式などを含んだ問題と回答を LUNA の画面上に同一で表示する機能の必要性 などについての意見があった。そのため、 LUNA

*⚓ TOEFL Ⓡ テストまたは IELTS を必ず受験し、TOEFL iBT Ⓡ テスト68点以上または IELTS 5.5以上必要。. *⚔ TOEFL iBT Ⓡ テスト79点以上または